エール！ ～フランス映画祭2015より～

フランスの田舎町を舞台に聴覚障害を持つ両親と弟を持つ10代の少女の姿を描いた青春ドラマです。
フランス映画祭2015のオープニングだったのでチャレンジしてみました。
家族愛に溢れた爽やかな物語で、本国フランスでは4週連続1位の大ヒットとなったのも納得の作品でした。

この子、いい子だなあと主人公の少女を応援したくなりました(^^)

高校生のポーラ（ルアンヌ・エメラ）の家族は両親と弟の4人家族で酪農を営んでいます。
ただし、彼女以外は生まれつき聴覚障害を持っていて、音に対して無防備なところがあり
家の雰囲気はちょっとだけ変わっています。
でも、両親は子供たちを愛情深く育てていて、明るくて楽しい一家でした。

でも、最近のポーラは両親のように明るく笑えません。恋にも奥手です。
思春期ならではの不安や不満が心に溜まり始めていたのです。
そんなある日、彼女はちょっと気になる男の子に近付きたくて、学校でコーラスのテストを受けます。
その力強い歌声を聴いた音楽教師は、彼女自身も知らなかった才能を見出します。
そして、パリの音楽学校を目指してみないかと問いかけてきました。

それにしても、元気のある作品ですね～
キャラクターがフランス人らしいと言うか、みんな大らかでパワフルです。
特にポーラの母ジジ（カリン・ヴィアール）は凄い。
もし自分の母親が彼女だったらグレるかもと思うほどです^_^;

でも、ポーラはジジの天然な悪気の無さも母親としての愛情の深さも理解しています。
その点、家族の中では自分だけが健常者という責任感もあって、精神的に大人なのかも知れません。
それだけに、彼女が音楽学校を目指したいと思っても諦めかけてしまう気持ちも理解できました。
そして、彼女の心が家族に通じた瞬間には思わず泣かされてしまいました。

観終った時、やっぱり音楽や歌って観ている方も元気を貰えるなあと思った1本です。



監督：エリック・ラルティゴ　出演：ルアンヌ・エメラ　カリン・ヴィアール　フランソワ・ダミアン　エリック・エルモスニーノ
2014年　フランス　原題：La Famille Bélier
（20150626）

→公式サイトはこちらへ　http://air-cinema.net/

→フランス映画祭2015『エール！』のサイトはこちらへ　http://unifrance.jp/festival/2015/films/film01

追伸
この映画はフランス映画祭2015で観ました。公開は10月31日以降の予定です。