このキャストが揃っただけで雰囲気が出るなあと思いながら観ていました。
顔に傷を負って手を血だらけにしたイーディス(ミア・ワシコウスカ)が真っ白い雪景色の中で
佇むシーンから始まる物語です。
彼女は幼い頃に病気で母を亡くしました。それから間も無く、彼女はゴーストを見るようになります。
黒い影のゴーストを怖がった少女のイーディスでしたけど、ゴーストが必死に伝えようとした
“クリムゾン・ピークに気をつけろ”という言葉は彼女の記憶の底に残りました。
それから月日が過ぎ、少女は美しい女性へと成長しました。
ただし、イーディスは年頃の女性のような社交界への興味は無く、
作家への夢を追って小説を書くことに夢中になっています。
でも、20世紀初頭の出版界では女流作家は受けが悪く、手書きの原稿は読まれることもありませんでした。
ある日、原稿を清書するために父の会社のタイプライターを借りていたイーディスは、
会社を訪ねてきたトーマス・シャープ(トム・ヒドルストン)と出会います。
自分の発明である発掘機の支援を求めに来たトーマスはイーディスに一目惚れします。
彼は積極的に彼女へ近付き、二人は彼女の父の死をきっかけに結婚することになります。
そして、イーディスはイギリスの僻地にあるトーマスの故郷へ移ることになりました。
それにしても、さすがの映像ですね~
怖がりの私でも惹きつけられてしまうような美しさに溢れています。
新婚でたどり着いた大きな屋敷は、屋根に穴が開いて枯葉が舞い散るようなありさまなのですけど
それさえも美しいと思わせてしまうようなゴシックの世界が広がっていました。
しかも、そんな世界にぴったりのミア・ワシコウスカ演じるイーディスと
トム・ヒドルストン演じるトーマスが恋に落ちるのです。
男の真意は父の謎の死と共に妖しげに揺らめき、二人の愛の行方と共に運命が動いていきます。
そして、何と言ってもトーマスの姉役があまりにも似合っていたジェシカ・チャステインが上手かったです。
真に強い人を演じるのが上手い彼女ならではのオーラが最後まで物語を動かして行きました。
ストーリー自体は予想がつく展開なのですけど、その昔話のような世界を独特の映像に作り上げたのは
さすがは監督さんのパワーだなあと感じました。
観終った時、もう少しこの世界にひたっていたいなあとちょっと思った1本です(^^ゞ
監督:ギレルモ・デル・トロ 出演:ミア・ワシコウスカ ジェシカ・チャステイン トム・ヒドルストン チャーリー・ハナム ジム・ビーバー
2015年 アメリカ 原題:CRIMSON PEAK
(20160116)
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公式サイトはこちらへ http://crimsonpeak.jp/