マネーモンスター

ジョディ・フォスターが監督、ジョージ・クルーニー＆ジュリア・ロバーツの共演で創り上げたサスペンスです。
この監督とキャストなら、きっと面白いはず！と公開を楽しみにしていました。
メディアを使って観衆を巻き込むような臨場感溢れる展開に、一気に引き込まれていきました。

ジョージ・クルーニーは人気テレビ番組の司会者もとても似合うなあと思ってしまいました(^^ゞ

人気番組“マネーモンスター”は財テクの情報の確かさとリー・ゲイツ（ジョージ・クルーニー）の軽快な司会で
いつも高視聴率を稼いでいました。
ある日、いつものように生放送が始まると、見知らぬ若者（ジャック・オコンネル）がスタジオへ入って来ました。

若者はピストルを取り出すとあっという間にスタジオを占拠します。
実は彼は以前にこの番組で高い評価をした株を購入した結果、全財産を失ってしまったのです。
ゲイツの「預金よりも安心」という言葉を信じたと怒りを顕わにした彼は、ゲイツに爆弾付ベストを着せると
株急落の真相を教えろと迫って来ました。

それにしても、株のアルゴリズム取引のバグで8億ドルが消失するなんて本当にありそうな物語ですね。
バグの真相やCEOの行動の謎が見えてくるにつれて、実際には何が起きたのかが明らかになってきます。
株取引なんて遠い世界の話のような気もしますけど、
株取引の裏側を暴くような展開は謎解きのようで面白かったです。

また、犯人も司会者も命懸けなのに、テレビカメラを通すとフィクションのようになるのも興味深かったです。
二人が今回の事件のきっかけを作ったアイビス社のCEOと会うために、スタジオを出て通りを歩くと
その姿を観ようと野次馬がどんどん集まってきます。
野次馬が二人を無責任にはやし立てている様子を観ると、この人たちにとっては目の前の事件も
リアルでは無いのだろうなあと感じました。
事件が一応の集結をした後の視聴者たちの反応がちょっと微妙でした。

最後までいろいろ考えさせられながら引き込まれる作品でした。
観終った時、株取引に絶対は無いのだなあとしみじみと思った1本です。



監督：ジョディ・フォスター　出演：ジョージ・クルーニー　ジュリア・ロバーツ　ジャック・オコンネル　ドミニク・ウェスト　カイトリオーナ・バルフェ　ジャンカルロ・エスポジート　クリストファー・デナム　レニー・ベニート
2016年　アメリカ　原題：MONEY MONSTER
（20160611）

→公式サイトはこちらへ　http://www.moneymonster.jp/splash/