カーズ／クロスロード

ピクサーの人気シリーズ“カーズ”の第3弾です。
予告編のクラッシュシーンのインパクトが大き過ぎて、どうなってしまうのだろうと気になっていました。
カーズの世界にも世代交代という厳しい人生が待っていました。

天才レーサーのライトニング・マックィーン（土田大）は今日も絶好調。
大人気の彼がサーキットへ入場するだけで観客は沸きます。
今日のレース展開もいい調子に終盤を迎えて優勝を決めようとしたところ、
突然、マックィーンは若いレーサーにものすごいスピードで追い抜かれてしまいました。

新たなチャンピオンとなったジャクソン・ストーム（藤森慎吾）は新時代の若者で
科学的な分析と最新技術を駆使した機器で練習してきたレーサーです。
ダートで泥だらけになりながらスピードアップを図ってきたマックィーンとは全く違う価値観を持っていて
技術的に古いマックィーンを時代遅れだと思っています。
そして、その自信を裏付けするように、ストームは連勝を続けていきました。

今年、最後のレースでもマックィーンの努力とは裏腹にストームが圧倒的なスピードを誇っています。
でも、若者にバカにされたマックィーンもそのままではいられません。
必死に無理をしながら追い抜かそうとします。
その時、マックィーンの車体は揺れ、大クラッシュが起きてしまいました(T_T)

それにしても、ひとつの人生を実感させる物語でした。
人気を誇っていたライトニング・マックィーンにもレース人生の転機が訪れてしまいます。
レース人生を続けるのか、それとも引退するのかという人生の大きな選択に迫られるのです。

気持ち的にはずっとレースを続けたい。
でも、どんなに努力しても才能ある新人には敵わないかも知れないし、
世代交代を期待する人々には、もう歓迎されないかも知れません。

マックィーンは練習を積んでもスピードが上がらないことにレース人生への不安を感じている上に
彼の師であるドック・ハドソンも世間の逆風に引退を余儀なくされたと知り、さらに悩みます。
そして、彼の出した答えには驚きました。
こんなに可愛い車のキャラクターたちの物語なのに、意外に奥が深かったです。

劇場にたくさん居た子供たちが、レースシーンになると食い入るようにスクリーンを見つめているのが
やっぱり楽しかったです。
観終った時、きっとこれから何度もこの映画を観ていく彼らは、大人になった時どんな感想を持つのだろうなと
ちょっと思いをめぐらせてしまった1本です。



監督：ブライアン・フィー　吹替版の声の出演：土田大　松岡茉優　藤森慎吾　山口智充　戸田恵子　福澤朗　赤坂泰彦
2017年　アメリカ　原題：CARS 3
（20170722）

→公式サイトはこちらへ　http://www.disney.co.jp/movie/cars-crossroad.html