のぼる小寺さん

同名コミックを原作に古厩智之監督が爽やかに創り上げた青春ドラマです。
とにかく元気が出る映画が見たいなあとチャレンジしてみました。
主演の工藤遥さんの身体能力のすごさに驚きながら、登場人物たちと一緒に彼女を見つめていました。

高校生活が始まって何となく楽そうだと卓球部に入った近藤(伊藤健太郎)は、
部活動中にボルダリングに挑む小寺さん(工藤遥)から目が離せなくなります。
彼女は昼休み中でもクライミングの雑誌を読みながらフィンガーグリップで鍛えているくらい
ボルダリングに夢中なのです。

でも、彼女を見つめていて自分の現状に気付いた近藤は彼女に惹かれつつも近付くことが出来ません。
そんな時、同じクラスの四条（鈴木仁）がボルダリング部に入ったと知り動揺します。
そして、近藤は今の自分を変えるように卓球の練習に打ち込むようになっていきました。

それにしても、本当に元気をもらえる作品でした～
めちゃくちゃ爽やかな高校生たちの青春を描いています(^^)

誰もが工藤遥さん演じる小寺さんの姿に思わず惹かれてしまいます。
同級生に将来の夢は“クライマー”と公言する女の子がいたら、やっぱり気になってしまいますよね。
しかも、担任教師も思わず頷いてしまうほど彼女は真剣なのです。
目の前のことに夢中になってチャレンジしていく彼女の真っ直ぐさは、
周りの子たちにも大きな影響を与えていきました。

手が届かなくて何度落ちても、目を逸らすことなく目の前の壁を見つめる彼女に出会うと
誰もが自分も真剣に頑張らなくちゃと思います。
ボルダリング部と同じ体育館で練習していた卓球部の近藤くんは、楽だからと入部したはずなのに
次第に熱心に練習していくようになっていきます。

他にも写真好きの子や学校がつまらなくて休みがちの子、そして中学の時には
ほとんど他人と会話をしなかった子らが
彼女やボルダリングと出会って変わっていく展開にもワクワクしました。

上映前に流れた工藤遥さんと古厩監督からのビデオメッセージも良かったです。
観終わった時、私も小寺さんにパワーをもらった気持ちになった1本です。



監督：古厩智之　出演：工藤遥　伊藤健太郎　鈴木仁　吉川愛　小野花梨
2020年　日本
（20200708）

→　公式サイトはこちらへ　http://koterasan.jp/