予想以上にドロドロの人間関係でした~
謎多き劇作家シェイクスピアが実は影武者だったらという説を描いた作品です。
16世紀のロンドンでは演劇が盛んで、大衆の心を引き付けていました。
ある演劇を観に行ったオックスフォード伯エドワード・ド・ヴィア(リス・アイファンズ)は
演劇によって大衆が心を動かす様子を見て、その威力の大きさを認識します。
そして、彼の観ている前で逮捕された劇作家ベン・ジョンソン(セバスチャン・アルメストロ)を
自分の義父である権力者ウィリアム・セシル(デヴィッド・シューリス)の力を使って救い出しました。
実はエドワードには昔から演劇を書きたいという願望がありました。
でも、伯爵である自分には、それは許されない夢なのです。
しかも、今では演劇を取り締まっている義父の娘と結婚しているのです。
それでもエドワードの元には夢を捨てきれずに密かに書き溜めた脚本が何十本もありました。
牢屋から出た足でエドワードの邸宅へと連れてこられたベン・ジョンソンは、脚本を渡されると
自分のものとして上映して欲しいと依頼します。
最初はそれを不服としていたベン・ジョンソンでしたけど、実際に上映された劇を観て深く感動します。
でも、ベンが自分のものとして名乗る間も無く、事情を知る役者の一人が自分が書いたものだと
名乗り出てしまいました。
それにしても、シェイクスピアの謎にこんな説があるとは面白いですね。
それだけ演劇と言うものが大衆に対して強いパワーを持っていたのかも知れません。
そこに目を付けたエドワードは演劇を、国を変えるための道具にしようと考えます。
でも、それは策略によって大きな悲劇へと繫がっていきました。
エリザベス1世の愛や彼女を巡る陰謀、そして当時の文化の一端を知ることが出来て面白かったです。
観終った時、シェイクスピアの真実がこれだったら凄いなあと思った1本です。
監督:ローランド・エメリッヒ 出演:リス・エヴァンス ヴァネッサ・レッドグレーヴ ジョエリー・リチャードソン デヴィッド・シューリス ゼイヴィア・サミュエル セバスチャン・アルメストロ レイフ・スポール エドワード・ホッグ ジェイミー・キャンベル・バウアー デレク・ジャコビ
2011年 イギリス/ドイツ 原題:ANONYMOUS
(20130111)
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