頭のいい子って訳分からなくなると怖いなあと思いながら観ていました^_^;
爆弾を巻いて舌を切られた女性とバスの爆発から始まる物語です。
ある雨の日の夕方。精神科医の鷲谷真梨子(松雪泰子)がバスに乗ろうと駆けつけましたが一瞬遅く、
バスは出発してしまいました。バスの中では子供たちが乗り遅れた彼女を見てはしゃいでいます。
そんな子供たちを横目にため息をついた真梨子はタクシー乗り場へ向かい、タクシーに手をかけたところ
突然、先ほどのバスが爆発を起こし、炎と噴煙を上げ始めました。
呆然としている彼女の目に、先ほどの子供らしい小さくて泣いている人影が映りました。
鞄を放り出してその小さな子供に駆けつけた真梨子は、救急車を呼んでと周りの人に呼びかけます。
その姿をじっと無表情で見つめている女の姿がありました。
爆発現場から微粒の遺留物を発見した警察は、爆弾作りに使われている特殊な道具を特定し、
犯人のアジトへたどり着きますが、そこでも突然に爆発が起きてしまいます。
犯人のアジトに一人残っていた青年を逮捕した刑事・茶屋(江口洋介)は、彼を精神鑑定に出します。
廊下ですれ違った容疑者の目をくり抜くという、あまりにも異常な行動を取ったからです。
茶屋が指定した精神科医はバス爆発を目撃した真梨子でした。
そして、真梨子が鈴木一郎と名乗る青年について調べると、
次第に彼の心理分析上の特異性が明らかになっていきます。
それは、青年のルーツを解き明かす鍵となっていきました。
それにしても、出だしから衝撃的な物語でした~
その衝撃が最後まで途切れません。なにせ鈴木一郎は笑わないのです。
彼は無表情で質問に答え、犯人を殺すために行動していきます。
そのクールさはほとんどターミネーターのようでした。
彼の存在を知って逆に殺そうと付け狙う真犯人たちの行動もめちゃくちゃ怖かったです。
そして、そんな青年を助けようと必死に呼びかける真梨子の姿が印象に残りました。
役者も揃っていました(^^ゞ
生田斗真さんの存在感は凄かったです。彼が居てこその作品ですね。
彼に対峙していく二階堂ふみさんも、いつもの可愛らしさを封印して怖さ倍増でした。
物語のもう一人のキーマンとなる染谷将太さんもさり気無い怖さを出すのが上手いですね。
そして、人は立ち直れると信じて行動していく真梨子を演じた松雪泰子さんの表情が何とも哀しかったです。
とても怖かったのに、最後まで魅せられた作品でした。
観終った時、オープニングからエンディングまでカッコいい映画だったなあと感じた1本です。
監督:瀧本智行 出演:生田斗真 松雪泰子 江口洋介 二階堂ふみ 太田莉菜 大和田健介 染谷将太 光石研 甲本雅裕 小澤征悦 石橋蓮司 夏八木勲
2013年 日本
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