本当に究極の選択でした(T_T)
利益を求めて醜い争いを繰り返す人間たちの残酷さから始まる物語です。
幼い頃にトバル・カイン(レイ・ウィンストン)の率いる大軍に襲われて父を殺され
安住の地を追われた記憶のあるノア(ラッセル・クロウ)。
その後、彼は妻と3人の息子を得ましたが、やはり命の危険を感じるような日々を過ごしていました。
ある日、再び不穏な気配を悟ったノアは、家族を率いて安全な地へ移動を始めます。
その途中、襲われた集落を見つけた彼らは、まだ息のある少女イラを発見しました。
腹部を傷つけられたイラはノアの妻ナーマ(ジェニファー・コネリー)が手当てをすると回復に向かいます。
そして、イラはそのままノアの家族として迎えられ、成長していきました。
ノアの子供たちが若者へと成長した頃、ノアは神のお告げのような幻覚と夢を見ました。
その夢の解釈は自分だけでは難しいと考えた彼は、家族と共に祖父の住む山へと旅立ちます。
困難を乗り越えて祖父と再会したノアは、地球を覆いつくす大雨の襲来に対して
何をしなくてはならないかを悟ります。
それは、地球の未来を左右する方舟の製造でした。
それにしても、とても厳しい物語でした。
神の意向を汲むノアが確信したことは、人間は滅亡するということです。
洪水によって人間は誰もが死に、ノアが救いだした生き物たちだけが地球に繁栄し、
ノアの一家も一番若い息子が死んだら人類は死に絶えると言うのです。
その結論を聞いた妻ナーマは衝撃を受けます。
子供たちの幸せこそが自分の一番の望みだったからです。
そのナーマの望みはイラへも影響し、ノアの予定を大きく狂わしていきます。
そして絶望の果てに決断したノアの究極の選択は、人類の運命そのものになりました。
何と言っても、欲望の塊のようなカインの人間性と、神の思うままに行動しようとするノアの苦しみが
真っ直ぐに伝わって来て怖かったです。
そして、洪水のシーンは夢に出て来そうなほど強烈でした。
この時代にこんな作品を創り上げた監督さんって凄いなあと感じました。
観終わった時、人間の罪の重さを考えさせられた1本です。
監督:ダーレン・アロノフスキー 出演:ラッセル・クロウ ジェニファー・コネリー レイ・ウィンストン エマ・ワトソン ローガン・ラーマン ダグラス・ブース アンソニー・ホプキンス
2014年 アメリカ 原題:NOAH
(20140614)
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公式サイトはこちらへ http://www.noah-movie.jp/