人々に愛された音痴のオペラ歌手フローレンス・フォスター・ジェンキンスの半生を描いたドラマです。
メリル・ストリープ&ヒュー・グラント主演なので、これは観なくちゃと楽しみにしていました。
音楽をこよなく愛する主人公と彼女を愛して支えた人々の姿が笑顔と共に描かれていました。
やっぱり楽しそうに歌っている姿が印象的でした♪
フローレンス(メリル・ストリープ)は音楽を愛するニューヨークの社交界の花です。
幼い頃から音楽家として舞台に立つのが夢でしたけど、今は彼女を応援してくれる人々を観客にして、
夫シンクレア(ヒュー・グラント)の司会の下で舞台劇の一役を演じていました。
実は彼女は音痴だったのです。それは、本人以外は誰もが知っていました。
でも、ある日、夫と観劇したオペラ歌手の美しい歌声を聴いて、自分も歌手として舞台に立ちたくなります。
自分の歌で多くの観客に感動を与えたいと願ったのです。
それは自分の歌を信じている彼女にとっては当たり前の願いです。
しかし、それは彼女の歌を知る夫にとっては叶えるのが大変な願いでした。
それにしても、メリル・ストリープの演じるフローレンスは素敵な人ですね。
無邪気に自分の才能を信じているところや、人の善意を素直に信じているところは本当に可愛らしいです。
彼女と触れ合った人が思わず彼女を応援したくなるのも納得です。
彼女が病気になった理由や夫婦が別居している理由もなるほどと思えて、叶えられない夢があっても
夫婦の愛でその痛みを乗り越えてきたのだと思えました。
びっくりしたのは今年観たフランス映画
『偉大なるマルグリット』と随分と雰囲気が違うことです。
フランス映画の方はフローレンスをモデルに作り上げた作品なのですけど、かなり切ない想いを抱く作品でした。
でも、イギリス版のこちらは夫婦の強い絆が感じられてほっとしました。
どちらもカーネギーホールでのコンサートの後、病で亡くなります。
でも、この作品のように、彼女は最後まで愛を感じる人生を送ったと思いたくなりました。
観終った時、メリル・ストリープの演じたフローレンスに拍手を贈りたくなった1本です。
監督:スティーヴン・フリアーズ 出演:メリル・ストリープ ヒュー・グラント サイモン・ヘルバーク レベッカ・ファーガソン
2016年 イギリス 原題:FLORENCE FOSTER JENKINS
(20161211)
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公式サイトはこちらへ http://gaga.ne.jp/florence/