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きみの友だち [か行]

重松清氏の小説を映画化した作品です。
遠い昔を思い出すような優しい物語でした。

学校に馴染めない子供たちが通っているフリースクールを取材に来たライターの中原(福士誠治)。
彼は好意的ないい記事を書こうと思って取材に来たのだが
人と接するのが苦手な子供たちにはなかなか相手にしてもらえず戸惑っていた。
そこでボランティアをしている恵美(石橋杏奈)にも声をかけるが
彼女も「子供たちは見世物ではない」と冷たく言い放して行ってしまう。
そんな様子を見ていた子供の一人が「もこもこ先生に怒られちゃった」と中原を笑った。
“もこもこ”という言葉に興味を持った彼は
やがてその言葉が恵美の大切な友だちから由来していることを知った…

子ども時代の人間関係の中で、友だちがどれほど大切だったかを思い出させてくれる作品でした。

決して気が合う訳ではないはずなのに、深い絆で結ばれている恵美と由香(北浦愛)。
お互いに“足が悪い”“病弱”という不自由さがあったのがきっかけだったのですけど、
それが段々と相手を包み込むような深い友情へと育っていきます。
静かな会話の中にみえてくるその想いの深さに胸が打たれました。

また、彼女たちの同級生(吉高由里子)や弟にまつわる友情の物語も切なくて愛しかったです。
時間や成長と共に変化していく友だちとの関係に心がついて行かなくて体調に表れてしまったり、
仲の良かった幼なじみが他の子と仲良くなってしまって、何も手につかないほど落ち込んだり…
大切にしてきた友情が変化していくことの辛さや痛みが画面から溢れていました。
子供の頃って、自分の人生を左右するくらいに友だちで心をいっぱいにしていたのねと改めて感じました。

ゆったり構えて撮った映像の中で生き生きとしている出演者たちは
まるでドキュメンタリーのように映っていました。
そんな彼らの姿や心を真っ直ぐ見つめながら、ちょっと心がやわらかくなった気がした1本です。

hitsuji_kimi-no-tomodati.jpg

監督:廣木隆一 出演:石橋杏奈 北浦愛 吉高由里子
2008年 日本
(20080625)

追伸
この映画は試写会で観ました。公開は7月26日以降の予定です。

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コメント 4

non_0101

xml_xslさんへ
こんにちは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2008-06-28 14:32) 

たいちさん

子供の頃の友達は大切にしなくては、いけませんね。
by たいちさん (2008-06-28 23:55) 

non_0101

たいちさんへ
こんにちは。nice&コメントをありがとうございました!
そうですよね… 大切にしなくてはいけないですよね。
う~ん、本当に会ってないなあ(^^ゞ
by non_0101 (2008-06-29 10:38) 

non_0101

k_igaさんへ
こんばんは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2010-12-27 22:47) 

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