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クィーン [か行]

時間と共に広がる女王と国民感情の感情のギャップに、
どうなるのだろうと思いながらドキドキしてしまいました。

1997年5月。イギリスに新首相が誕生した。今世紀最年少で当選したブレア首相だ。
国民の支持が高い若い首相は人気があったが、王室のしきたりには不慣れだった。
彼が首相に就任して約3ヵ月後の8月。突然の訃報が入ってきた。
ダイアナ元王妃が交通事故により亡くなってしまったのだ。
チャールズ皇太子は遺体を引き取りにパリへと向かったが、
スコットランドに滞在していた女王一家はロンドンへは戻らず、そのまま滞在を続けていた。
しかし、そんな対応を国民は冷たいと感じ、王室への不満が高まってきた。
ブレア首相は女王に連絡を取ってなんとかしようと努力するが、
女王や王室は頑なで、例外を認めないという姿勢を崩そうとはしなかった…

ダイアナ元王妃が亡くなって国葬を行なうまでの数日間がじっくりと描かれていました。
英国王室には全く興味が無かったので
ついていけるかなあと思っていたのですけど大丈夫でした(^^ゞ

女王にとっての“勤めを果たすこと”とは“しきたりに基づいて行動すること”です。
女王一家はスコットランドの美しい自然の中で静かにこの事態を乗り越えようとします。
でもダイアナ元王妃に関しては、国民感情はそれを許しませんでした。
女王はロンドンに居ればそれを肌で感じたかも…と思うのですけど、
離れたところでメディアによってのみ情報を得ている状況では、事の重大さを認識できません。
(根本的にメディアに対する不信感があったのも一因かなと感じました。)
そして、ダイアナ元王妃の死に対する王室と国民感情の大きなズレが
王室の存在をも揺るがす激しいバッシングとなって行きます。

それにしてもショックや悲しみって、人の心を動かしやすいものですね。
バッシングは明らかにマスコミに扇動されているようにも見えるのですけど
国民感情もマスコミを肯定するようにどんどんエスカレートして行きます。
その過熱振りがちょっと怖いと感じました。
良くも悪くもこの事件がしきたりや伝統だけではない王室へと変えていったのも納得でした。

ヘレン・ミレンの姿がとても威厳があって、本当に女王に見えるなあと思った1本です。

監督:スティーヴン・フリアーズ 出演:ヘレン・ミレン マイケル・シーン
2006年製作 イギリス/フランス/イタリア 原題:THE QUEEN
(070502)


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コメント 4

coco030705

昨日見てきました。(^^)
おもしろい映画でしたね。ヘレン・ミレンの演技、アカデミー賞
主演女優賞にふさわしかったです。
英国王室と国民の距離感が理解できました。
TBさせていただきますね。
by coco030705 (2007-05-08 22:53) 

non_0101

cocoさんへ
こんばんは。nice&コメント&TBをありがとうございました。
予想よりずっと面白かったです~
ダイアナ元王妃が亡くなってから、もう10年も過ぎたのかと
時の速さも実感しました(^^ゞ
by non_0101 (2007-05-09 00:22) 

アートフル ドジャー

DVDを購入したので近々観ようと思ってました。エリザベス女王って本当、大変な方だと常々思ってます。ダイアナも大変な人生を過ごしたとは思いますが女王と比較すると?って、つい思ってしまいます。
by アートフル ドジャー (2007-05-09 08:50) 

non_0101

アートフル ドジャーさんへ
nice&コメントをありがとうございました。
女王の立場というものが良く分かる作品でした。
“孫を大切にする祖母”でいられないのは辛いですね。
やっぱりこの人は“みんなのおばあさま”なのでしょうね。
by non_0101 (2007-05-09 22:38) 

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