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百万円と苦虫女 [は行]

蒼井優さん主演の青春映画です。
ほろ苦くて、でも観終わった時にちょっと元気をもらった気になる作品でした(^^)

短大を卒業したが就職浪人でバイト暮らしだった鈴子(蒼井優)。
彼女はちょっとした出来事から刑事訴訟を起こされ、前科者になってしまった。
拘置所を出て実家へと戻ってきた鈴子だったが、
中学受験を目指しているために姉の所業を怒っている小学生の弟や、
出所祝いをそっちのけで自分たちの問題で言い争いをしている両親にいたたまれなくなった鈴子は
100万円が貯まったら家を出て行くと宣言する。
バイトを掛け持ちし手作り弁当を持参しながら、ようやく100万円が貯まると
早速、鈴子はスーツケースと肩掛けカバンを持って、遠い海へと向かった…

鈴子の潔さが印象的でした~

100万円貯まったら気の向くままに引越していく鈴子。
人との交流の中で心も人生も深く傷つけられた彼女は
なるべく人と心を通わせないようにしながら生きる道を選びます。
でも、彼女の美しさとひた向きさは、いつも人の関心を引き寄せてしまいます。
人々は彼女に惹かれていくのです。
そんな中、彼女は人々の関心から逃げるように次々と移動していきます。

一方、物語は残された弟の視点からも描かれます。
人の悪意や噂から逃れて遠くへ行ってしまった姉と同じように
弟もいじめっ子がいる公立校から逃れて有名私立中学校への道を選ぼうと頑張ります。
どんなにいじめられても、受験に合格する未来を希望にして耐えようとします。
ただし、彼の心の中には、同窓生たちの悪意に闘って勝った姉のように
自分も強くなりたいと思う気持ちもあります。
そして、その気持ちは少しずつ大きくなってきます。

鈴子は海、山と移動して3か所目の地方都市で、大きく変わるきっかけを見つけます。
1つは愛。もうひとつは弟が示した勇気でした。

それにしても蒼井優さんは良かったです~
苦笑いにしか見えない笑顔や蓮っ葉な口調も違和感無くて、そこに鈴子がいる!と感じさせてくれました。

弟の勇気に心を揺さぶられて、彼女はひとつの決心をします。
その先はどうなるだろうと、つい考えてしまうラストシーンに見せた彼女の強い視線に
鈴子がいつか幸せな場所を見つけられますようにと願ってしまった1本です。

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監督:タナダユキ 出演:蒼井優 森山未來 齋藤隆成 ピエール瀧 佐々木すみ江 笹野高史
2008年 日本
(080815)

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コメント 5

DSilberling

タナダさん、だんだん力をつけてきましたね。
彼女は脚本家としても優秀です。
今後が楽しみな若手監督です。
by DSilberling (2008-08-31 14:17) 

non_0101

xml_xslさんへ
こんばんは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2008-08-31 22:22) 

non_0101

DSilberlingさんへ
こんばんは。nice&コメントをありがとうございました!
この作品は監督・脚本共にタナダさんでしたね。
じーんと心にくる作品でした。
この夏の作品の中では、かなりお気に入りです(^^)
by non_0101 (2008-08-31 22:33) 

たいちさん

蒼井優ちゃんの映画は、あまり見ていません。私が観たのは、「フラガール」「蟲師」「明日への遺言」です。いろんな役を無難にこなしていますね。
by たいちさん (2008-09-01 12:52) 

non_0101

たいちさんへ
こんばんは。nice&コメントをありがとうございました!
今作の蒼井優さんは、今までのイメージよりも大人で強い人物を演じていました。
とっても良かったです~
もし、何かの機会がありましたら、ぜひ観てみてくださいね☆
by non_0101 (2008-09-01 23:59) 

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