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釣りキチ三平 [た行]

70年代に大人気を博した名作コミックを実写化した作品です。
秋田の美しい自然を舞台に“釣りの魅力”と“家族愛”が優しい視線で描かれていました。

早くに両親を亡くし祖父に育てられた三平(須賀健太)は釣りが大好き。
いつも遊んでいる近所の川で行なわれた鮎釣り大会では
名人の祖父を抜いて見事に一位をとる腕前だ。
だが、三平は少年に負けたことが信じられない釣りに自信のあった大人たちに
ズルをしたのではないかと言いがかりを付けられてしまう。
怒った三平はその大人組に、1時間の鮎釣り対決を挑んだ。
開始と同時に早速、鮎釣りを始めた大人に対して、三平は木登りを始める。
早くも戦いを諦めたかと笑う大人たちを向こうに、次の三平の行動は余裕の水遊び。
そして大人組のおとりの鮎が疲れてきた頃、三平はようやく釣りを開始した…

三平役の須賀健太くんの笑顔が最高でした~

物語は三平の釣りの天才ぶりを披露するエピソードから、姉と釣り名人の登場、
そして幻の魚を求める冒険へと展開していきます。
監督さんが原作や釣りを知らない人にも楽しめる作品を心がけたと言うだけあって、
原作も釣りも知らない三平初心者の私でも、すんなり物語に入っていけました。

原作者もべた褒めだった須賀健太くんは、本当に三平にぴったりでした!
練習の甲斐あって釣りをする様子も板についた彼は、もう三平そのものです。
さすがは原作終了から25年の月日を待っていた甲斐がありましたね~

そんな物語の中で、原作には登場しない三平の実の姉・愛子というキャラクターは異質です。
三平初心者用のキャラクターかも知れませんね。
自然と釣りを愛する三平、祖父の一平、釣り名人の鮎川に対して、彼女は都会人の代表です。
弟たちが釣りに勤しむ間も、耳にはいつもイヤーフォンをつけて音楽を聴き
優しい大自然のささやきには耳を傾けようとはしません。
そして釣りを否定し、是が非でも弟・三平を東京へ連れて行こうとします。

そんな彼女の行動には弟への愛情と共に、父の死にまつわる複雑な感情や
現在の自分への心境も影響していることが段々と分かってきます。
最初から釣りを愛する3人とは違って、段々と釣りの良さを実感していく愛子は
時間が経つにつれ、少しずつ表情を和らげていきます。
自然に耳を傾け始め、釣りの魅力を存分に味わっていく愛子の変化が素直に伝わってきて
観ている方も心が和らいでくるようでした。

幻の魚を巡る冒険の楽しさと共に、心がほっとして優しい気持ちになった1本です。

hitsuji_sanpei.jpg

監督:滝田洋二郎 出演:須賀健太 塚本高史 香椎由宇 渡瀬恒彦 土屋太鳳
2009年 日本
(20090303)

追伸
この映画は試写会で観ました。公開は3月20日以降の予定です。

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コメント 7

たいちさん

アカデミー賞監督、世界の滝田監督の新作品とあって、話題になり、世界中から、この作品へもオファーがきているそうですね。私は釣りはしませんが、機会あれば観たいですね。
by たいちさん (2009-03-04 10:59) 

non_0101

takemoviesさんへ
こんにちは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2009-03-05 07:28) 

non_0101

たいちさんへ
こんにちは。nice&コメントをありがとうございました!
「おくりびと」とは全く違う物語ですけど
優しい視線で家族の絆を映し出している作品でした~
もしご覧になる機会がありましたr、
童心気分で“秋田の夏休み”を旅してくださいね☆
by non_0101 (2009-03-05 07:31) 

non_0101

わかさんへ
こんにちは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2009-03-05 07:31) 

non_0101

xml_xslさんへ
こんにちは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2009-03-05 07:32) 

non_0101

DSilberlingさんへ
こんばんは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2009-03-05 23:00) 

non_0101

アートフル ドジャーさんへ
こんばんは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2011-12-17 19:50) 

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