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南極料理人 [な行]

西村淳著のエッセイ「面白南極料理人」をもとに創り上げた人間ドラマです。
家族や恋人と離れて1年以上もの間を南極で過ごす8人の男たちの暮らしぶりが可笑しかったです。
次々と出てくる美味しそうな料理にも魅せられました~

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ノウイング [な行]

ニコラス・ケイジ主演のアメリカで大ヒットしたSF映画です。
予告編を観た時から迫力ある映像でとても気になっていました(^^ゞ

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夏時間の庭 [な行]

オルセー美術館の企画で生まれた家族のドラマです。
親から子供、孫と世代が移るにつれて、家への想いが変わっていく様子が
静かな視線で映し出されていました。

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7つの贈り物 [な行]

ウィル・スミス主演作ということで気になっていた作品です。
今回のウィル・スミスはシリアスな演技で心の痛みをじっくりと伝えてくれました。

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20世紀少年 第2章 最後の希望 [な行]

ようやく公開された3部作の第2部です。
15年後の世界は、ますます不気味で謎は深まっていきました~

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252 生存者あり [な行]

噂のお台場が壊れるパニック映画です(笑)
自然の破壊力の怖さと共に、パニックの中で描かれる人間ドラマには涙でした~

関東沖に起きた地震の影響で海面温度の上昇が観測された。
そのデータに注目した気象庁の海野(香椎由宇)は巨大台風発生の可能性を示唆するが
上司は調査を続けるようにと言うだけだった。
一方、元ハイパーレスキュー隊だった篠原祐司(伊藤英明)は
自動車販売店での慣れないセールストークに苦労していた。
つい、お客に向かってスピードは出し過ぎないようにとか言ってしまうのだ。
上司にも向いていないのではと言われて落ち込む祐司だったが、家族のためにも頑張らねばならない。
一人娘のしおり(大森絢音)の誕生日にも休日出勤するはめになり、しおりに怒られてしまうが
その日は銀座で待ち合わせをしようとなだめた。
そして当日、誕生日プレゼントを買って銀座のデパートから出た祐司は、突然、巨大な雹に見舞われる。
それは、これから起きる大災害の前触れだった…

主人公はやっぱりスーパーな人になっていました(^^ゞ

原作&主演が同じということで、やっぱりあの大ヒット作を思い出してしまいます(^^ゞ
でも、あの作品が甘い恋や友情のつながりを描いていたのに対して、今回は“家族の絆”。
娘への愛。父への愛。弟への愛。
それぞれが家族のために希望を捨てず、身体や心に傷を負いながらも必死に生きようとします。
その象徴である“252”というコードを必死に打つ彼らの姿は胸を熱くさせるものがありました。

それにしても大災害と駅のパニックのようすは怖かったです~
雹に高潮そして強烈な風雨。
そんな天気の豹変の中でパニックに陥る人々…
トロい私だと、雹はなんとか逃れてもパニックで押しつぶされてしまうか、
高潮には絶対にやられてしまうだろうなあとドキドキしながら観ていました(^_^.)

まあ、つっこみ所は満載で主人公のスーパーさには楽しくなりましたけど、
出演者たちの熱演と大森絢音ちゃんの可愛さに許せてしまった1本です(^^ゞ

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監督:水田伸生 出演:伊藤英明 内野聖陽 山田孝之 木村祐一 大森絢音 桜井幸子 MINJI 香椎由宇
2008年 日本
(20081104)

追伸
この映画は試写会で観ました。公開は12月6日以降の予定です。

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20世紀少年 [な行]

浦沢直樹氏の同名コミックを映画化した作品です。
三部作の第一部とあって、壮大なる序章という感じでした~

ケンヂ(唐沢寿明)は地元の商店街でコンビニの店長をしている。
前身の酒屋からコンビニへと鞍替えして、慣れない接客に苦労している。
ある日、やはり商店街で店を開いている幼なじみのマルオ(石塚英彦)が声をかけてきた。
今度開かれる小学校の同窓会へ来るかという質問に不可と答えたケンヂだったが、
やはり幼なじみのユキジ(常盤貴子)が来るらしいという噂を聞いて気が変わる。
当日、会場へ行ってみると、普段会っているマルオ以外はほとんどの顔が判らなくなっていた。
何となく飲んでいると、数人の同級生がケンヂに声をかけてきた。
彼らの家族や親戚の中にカルト教団に嵌った挙句、失踪してしまった人たちがいるというのだ。
その教団のシンボルマークは、昔ケンヂが仲間たちとの遊びの中で考えた、
手と目を組み合わせたマークにそっくりだった…

原作を全く読まずにチャレンジしてみました!
不気味でドキドキさせるストーリーに、どうなっていくのだろうと思いながら観ていました~

1969年の夏の思い出と2000年12月31日までの現代を交差させながらのストーリーは丁寧で
原作を知らなくても理解できたかな…と思いました(^^ゞ
幼い頃の原っぱとか秘密基地とか、今は無き風景には懐かしさを覚えました。
きっと、泥だらけになって走り回るなんて、今の都会の子供たちには異次元のような環境ですよね(^^)

ただ、なにせ登場人物が多いので、全ての役名は覚えられなったです(笑)
あと、本当に一瞬しか出てこない人もとても多くて、
この人たちは後の2作以降で重要な人物になってくるのかなあと考えながら観ていました。

そ、それにしても…
ここで終わってしまうのですよね(^_^.) 続きは来年の1月ですよね(^_^.)
第2部は2015年が舞台なのですか? 本当に早く続きが知りたいです~!
でも、コミックの大人買いをしてしまったら怖すぎるので、今はじっと我慢して来年1月を待ちます(笑)

今月発売の『20世紀少年』BOXセットという凄~いセットを欲しがる人の気持ちが
ちょっと分かった気になった1本です(^^)

hitsuji_20seiki-shounen.jpg

監督:堤幸彦 出演:唐沢寿明 豊川悦司 常盤貴子 香川照之 石塚英彦 宇梶剛士 中村嘉葎雄
2008年 日本
(080821)

追伸
この映画は試写会で観ました。公開は8月30日以降の予定です。

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西の魔女が死んだ [な行]

梨木香歩氏の同名小説を映画化した作品です。
原作の世界がそのまま目の前に広がっていてすごく嬉しかったです(^^)

「西の魔女が倒れた」という知らせを聞いて、まい(高橋真悠)と母(りょう)は車で祖母の家へと急行した。
“西の魔女”とはイギリスから教師として日本へやってきて
そのまま祖父の妻になった祖母(サチ・パーカー)のことだ。
泣きながら雨にも気付かないほど動揺している母の隣で、まいは2年前のことを思い出していた。
2年前、中学生のまい(高橋真悠)は、ある日突然、学校へ行くのを止めると宣言した。
彼女にとって学校は苦痛しか与えない場所だと主張したのだ。
そんな決意に満ちた彼女の表情を見て、母(りょう)は、しばらく休むことを提案する。
そしてまいは、山間で一人暮らしをしている祖母(サチ・パーカー)の元へ預けられることになった…

自然の溢れる生活がどんなに人の心を癒すかをしみじみと感じました。

単身赴任の父と仕事に忙しい母の元で育った一人っ子のまい。
学校へ行けなくなった彼女は、祖母の住む家でしばらく過ごすことになります。
祖母の生活はこれまでのマンション生活とは異なって、草木の中で生きていく生活です。
木々の間や小さな空き地で日の光や風のそよぎを感じながら
彼女は心が開放されて穏やかになっていくのを感じます。
そして、祖母が魔女の家系であることを聞いたまいは、自分も修行して魔女になりたいと願います。
そんな孫娘に祖母がまず最初に教えたことは規則正しい生活をすること、
そして、ものごとを自分の意思で決めることでした。

祖母はまいを上手く誘導しながらも、最後はまい自身に考えて決めさせようとします。
また、悪いことは悪いと厳しく指導もします。
決して甘くて優しいだけの人ではありませんし、全てを解決してくれる人でもありません。
でも、まいを大きな愛で包んでくれる人です。
そしてまいに、厳しい道を選んだから正しい訳ではなく、楽な道を選んだからと言って間違えではない。
その場その場で考えていく柔軟さも必要だと諭していきます。
そんな大きな存在である祖母に、優しいまなざしと口調のサチ・パーカーはぴったりでした (^^)

美しい風景に癒されながら、“西の魔女”魔法にすっかり魅せられた1本です。

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監督:長崎俊一 出演:サチ・パーカー 高橋真悠 りょう 木村祐一
2008年 日本
(20080704)

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庭から昇ったロケット雲 [な行]

原題は「THE ASTRONAUT FARMER」。自作のロケットで宇宙へ行くぞ!と頑張るお父さんの物語です。
ハートフルでファンタジーのような夢のある作品でした~

若い頃に宇宙飛行士を目指していたチャーリー(ビリー・ボブ・ソーントン)は
父の急死により農場を継いで農夫になっていた。妻と長男、そして娘二人の5人家族だ。
でも、宇宙へ行く夢を諦めることが出来ず、今も納屋で自作のロケットを作り続けている。
家族もいつか父は宇宙へ行くと信じていた。
だが、現実は甘くなく、借金の追加を申し込んだ銀行から返済の督促を言われる。
ロケット製作のための借金で農場や家も危なくなっていたのだ。
とうとう銀行に家の差し押さえまで後1ヶ月と期限を切られ、チャーリーはロケットを飛ばす決心をするが
FBIなど政府の機関が彼の飛行を許可せず、時間だけが過ぎていた…

ロケットに乗って宇宙に行きたいなんて子供の頃に見たような夢を自力で実現する物語です。
しかも手作りなんて、もう、絶対にファンタジーの領域ですね~
でも、楽しくてワクワクしました(^^)

若い頃は空軍に所属してNASAで宇宙飛行士を目指していた主人公チャーリー。
現在は農場作業の一方で、こつこつと自分が乗れるようなロケットを作り続けています。
ようやく完成し、後は燃料だけというところだったのにが、あと一歩が進めません。
まずは借金。そして政府。どちらも強敵です。
無理やり実行した飛行の失敗もあって、心身ともにボロボロになってしまうチャーリー。
そんな主人公を救ったのは、彼の成功を信じ、彼に夢を諦めないという姿を見せて欲しいと願った
家族みんなの心でした(^^)

手作りの有人ロケットを一人で造り上げるなんてありえない~と思いつつも、
FBIが追いかけてきたり、チャーリーの昔の上司である大佐が思いとどまるよう説得に訪ねてきたりと
実際にありそうなストーリー展開が楽しかったです。
特にFBIの偉そうな人にJ・K・シモンズ、大佐にブルース・ウィリスなどを持って来ていて、
思わずにやりとしながら観ていました。

宇宙から地球を見ると人生観が変るというのは本当だろうなあと、ちょっと主人公が羨ましくなった1本です。

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監督:マイケル・ポーリッシュ 出演:ビリー・ボブ・ソーントン ヴァージニア・マドセン J・K・シモンズ
2007年 アメリカ 原題: THE ASTRONAUT FARMER
(20080623)

追伸
この映画は試写会で観ました。公開は7月5日以降の予定です。

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ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛 [な行]

原作でも戦いが中心のストーリーなので、また戦いの物語か…と思っていたのですけど
ペベンシー4兄妹&カスピアン王子の魅力はバッチリでした(^^ゞ

ナルニア国の冒険から1年後、ロンドンの生活にもようやく慣れてきた4兄妹は
毎日の生活に物足りなさを感じていた。
長男ピーター(ウィリアム・モーズリー)はその心を持て余し、今日も通学駅で喧嘩を始める始末。
一方、ピーターたちが去って1300年が過ぎたナルニア国では
テルマール人の侵略によってナルニア人が滅ぼされ、テルマール人の王国が築きあげられていた。
幼い頃に王である父を亡くしたカスピアン王子(ベン・バーンズ)は
叔父の摂政ミラースを後見人にしていたが、王位を狙うミラースに命を狙われてしまう。
家庭教師の機転によって暗い森へ逃げ出した王子は、いにしえの角笛を吹いた。
するとロンドンにいたペベンシー4兄妹の周りで魔法のエネルギーが渦巻き始めた…

楽しかったです!童心に帰ってワクワクしました~!
もちろん戦いのシーンは痛そうなのですけど
ペベンシー4兄妹が活躍している姿を観ているだけで、もう、応援したくなりました(^^ゞ

彼らは過去に王だった記憶を持つ子供たちです。
感情に流されたり失敗したりすることもあるけれど
でも、ナルニアのためなら命を懸けようと、真っ直ぐに立ち向かう勇気があります。
そして今回もナルニアの存続を賭けてミラースへ戦いを挑んでいきます。

前作でもアスランと一番心を通い合わせたルーシーは、今回も一番にアスランと巡り合います。
でも、ルーシー以外の人にはなかなかアスランの姿は見えません。
大人になると魔法から離れた存在になるのです。
大人に近付いている兄姉たちはルーシーのように純粋には魔法が信じられなくなっていたのです。

王位継承権の争いという大人の醜さによって始められた戦いは
子供の優しくて素直な心によってアスランと平和をもたらされ、終焉に向かいました。
でも、もうすぐ大人になるピーターとスーザンは次回以降はナルニア国へ来られなくなります。
戦いに勝利した後、その事実を知った喪失感はやっぱり寂しかったです。

4兄妹が揃った姿を思い描きながら、
もう一度、ワクワクして原作本が読みたくなった1本です(^^)

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監督:アンドリュー・アダムソン 出演:ベン・バーンズ ウィリアム・モーズリー アナ・ポップルウェル スキャンダー・ケインズ ジョージー・ヘンリー
2008年 アメリカ 原題: THE CHRONICLES OF NARNIA: PRINCE CASPIAN
(080521)

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NEXT ―ネクスト― [な行]

フィリップ・K・ディックの小説を映画化したSFアクションです。
ニコラス・ケイジが『マトリックス』のように弾丸をよけていく姿が楽しかったです~

ラスベガスでマジックショーを披露しているクリス(ニコラス・ケイジ)のトリックには仕掛けは無かった。
実は自分に関わる2分先が見える能力を持っていたのだ。
カジノでも能力を使って儲けていたところ、警備スタッフに目をつけられてしまった。
捕まる前にと席を立って換金しようとしたところ、近付いてきた男が強盗を起こす未来を見てしまう。
これから起こる惨事を食い止めようと、銃を出す前に強盗犯を倒してしまったクリスは
逆に警察やFBIから逃げる羽目になってしまった…

『ナショナル・トレジャー』に引き続き、アクションものです。
ニコラス・ケイジってこんなふうに主人公がヒーローになるストーリーが好きですよね。
今回も気難しい顔をしながら、核爆弾からアメリカを救う捜査や
運命の美女リズとの恋などを熱く演じていました(^^ゞ

クリスが持っているのは、自分に関する2分先の未来が見える能力なのですけど
何故かリズ(ジェシカ・ビール)との出会いがずっと前から見えています。
自分の未来しか見えないはずのに何故、彼女のことは見えるのか。
その答えを待つように、彼は出会いの場であるダイナーへと朝晩通い続けます。
そしてクリスがようやく出会えた彼女に運命を感じたように
リズの方も次第にクリスに惹かれていきます。

でも一筋縄で行かないのが映画というもの。
クリスはその能力のためにFBIに目をつけられてしまいます。
しかもロサンゼルスに仕掛けられた核爆弾を彼の能力を使って探せというのです。
それって出来るのかなあと思いつつ観ていると
クリスは何気にどんどんパワーアップをしていきました(^^ゞ
やっぱりクリスにとって、リズは運命の女ですね!

核爆弾のタイムリミットが近付いてきて、すごくドキドキして見てたのですけど
闘いのオチはこれですか~とちょっと笑ってしまった1本です(^^ゞ

hitsuji_NEXT.jpg

監督:リー・タマホリ 出演:ニコラス・ケイジ ジュリアン・ムーア ジェシカ・ビール
2007年製作 アメリカ 原題:NEXT
(20080408)

追伸
この映画は試写会で観ました。公開は4月26日以降の予定です。


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奈緒子 [な行]

コミック原作の青春物語です。高校生たちの走る姿がとてもきれいでした。

東京に住む高校生の篠宮奈緒子(上野樹里)は陸上部に所属している。
しかし、子供の頃は喘息が重かったため、笑顔が少なくどこか暗さを持った子供だった。
彼女は12歳の時、長崎県波切島へ療養に来ていた際に、両親と一緒に釣り船に乗っていた。
船上から島を眺めると、風のように走る少年・雄介がいた。
その少年の姿の眩しさに見つめ続けることが出来ず、目を伏せてしまった奈緒子だったが
その後、謝って釣り船から海へ落ちてしまう。
溺れかけた奈緒子は無事に助けられたが、彼女を助けてくれた島民が亡くなってしまった。
その島民は、先ほど走っていた雄介の父だった…

走ることの純粋さが画面から迫ってくるようでした(^^)

毎年、元旦からニューイヤー駅伝、箱根駅伝と楽しみにしています。
何で面白いのか自分でも判らないのですけど、やっぱりドキドキしながら見続けてしまうのですよね。
主人公の奈緒子は6年後に雄介(三浦春馬)と再会します。
再会しても心は打ち解けることは無く、6年前と同じようにお互いが痛みを抱えている状態です。
彼女は成長してランナーになった雄介を応援しながら見つめることしか出来ません。
台詞も少なく、だた静かに見つめ続ける彼女の心の揺らぎが痛々しかったです。

高校生の彼らにも様々な心の葛藤や悩みがあります。
先輩としてのプライド。才能ある者への妬みや自分自身への自信の無さ。
そして、雄介と奈緒子の間には父の死という重い事実もあります。
でも、彼らは走ろうとします。
なぜ走るのだろう?と自問自答しながら、それでも力の限りを尽くして走ろうとします。
そんな彼らの姿は本当に眩しかったです。
そして、バラバラになっていた心はたすきに想いを乗せて、次第に一つになっていきました。

それにしても、役者さんたちはよく走ってました~
合宿をして走りこんだらしいですけど、真夏の暑い長崎でよく頑張ったものです。
きれいなフォームと共に、足音や息遣いまでもが音楽のように心に響いてきました。

余計な飾りの無い潔さに、観ている方もすっきりした気持ちになった1本です。

監督:古厩智之 出演:上野樹里 三浦春馬 笑福亭鶴瓶
2008年製作 日本
(080128)

追伸
この映画は試写会で観ました。公開は2月16日以降の予定です。


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ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記 [な行]

大ヒット作の第二弾です。相変わらずニコラス・ケイジは大活躍で、
遊園地のアトラクションに乗っているような楽しさでした(^^)

南北戦争終結直後のある夜、ベン・ゲイツ(ニコラス・ケイジ)の祖先トーマス・ゲイツは
隠された財宝の謎を解く鍵となる暗号の解読を依頼される。
その相手が南軍の過激派と知った彼は暗号のメモを燃やそうと試みたが、逆に銃で撃たれてしまった。
しかし、相手にも暗号の答えを渡すことは無かったため、南軍から財宝を守った男として
トーマス・ゲイツの名は歴史に刻まれた。
だが、そんなトーマス・ゲイツをリンカーン大統領暗殺者の首謀者だと考える男が現れた…

謎が連想ゲームのようにどんどん繋がりながら解かれていく様子が楽しかったです~

先祖の汚名を晴らすため、残された財宝を目指すベン・ゲイツは
それそれ意外なところにあるヒントを辿りながら、少しずつ謎の核心へと近づいていきます。
厳重警備体制のバッキンガム宮殿やホワイトハウスなど
難攻不落の場所へ次々と入り込んでいく彼らの腕と度胸とチームワークはバッチリです。
しかし、彼を追い続ける謎の男の登場により、ベンの得たヒントは奪われていってしまいます。

邪魔が入りながらも、ベンは頑張って財宝へ近づいていきます。
そんな中で今回のベンは恋人と喧嘩したり、久々に母親とあったりと、
ちょっと壊れかけている人間関係を修復していきます。そんなところも楽しかったです(^^ゞ

アップで観るとニコラス・ケイジの顔がとってもつやつやに見えるなあと
なんとなく微妙なところが気になりつつも、
やっぱりこの役はニコラス・ケイジにピッタリ!と思った1本です(^^)

監督:ジョン・タートルトーブ 出演:ニコラス・ケイジ エド・ハリス ジョン・ヴォイト ダイアン・クルーガー ジャスティン・バーサ ヘレン・ミレン
2007年製作 アメリカ 原題:NATIONAL TREASURE: BOOK OF SECRETS
(071212)


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ナンバー23 [な行]

笑っていないジム・キャリーは、やっぱり怖かったです~

動物管理局に勤めるウォルターは美人の奥さんとかわいい息子に囲まれて、幸せな日々を過ごしていた。
でも、真面目で口下手な性格が災いして友達がいない。
クリスマスパーティでも同僚の女性を傷つけてしまい、それ以来、意地悪のように仕事を回される。
今日はウォルターの誕生日だというのに、あと数分で終業と言うところで仕事を入れられてしまった。
仕方なく犬がいると通報してきた店へと向かった彼は、そのどっしりとした犬に近づいていった。
しかし、捕獲寸前のところで噛まれてしまい、犬は逃げてしまう。
怒りながら追いかけた彼は、ある女性の墓の前に座り込む犬を見かけたが…

2月3日生まれの主人公が誕生日に『ナンバー23』という小説をプレゼントされることから始まるミステリーです。
同僚の意地悪からウォルターが待ち合わせに遅れ、
待ち合わせ相手の奥さんがたまたま退屈しのぎに入った書店に『ナンバー23』というタイトルの本があって…
まるで偶然に導かれたかのように、主人公は小説とめぐり合います。

小説は自叙伝的な書き方をしつつ、ある男が殺人を犯すまでを書いています。
その男の趣味や生い立ちなどは、まるでウォルターそのもののようです。
その偶然にウォルターは夢中になりますが、読み進めると小説の男は“23”に取り付かれ始めます。
小説に呼応するようにウォルターは不吉な夢を見始めるようになり、精神が不安定になっていきます。

もともと“23”という数字には謎が多く、昔から学者にも研究されてきたみたいですね。
そんな謎の数字が足したり引いたりすると自分の周りに必ず現れて来る。
あまりのその多さに偶然とは思えなくなったウォルターは、小説と同様に“23”に取り付かれていきます…

ウォルターを墓へと導いた犬は何を伝えたかったのか。小説の出来事は本当なのか。
遺体の見つからない殺人事件の謎は。そして、小説の著者は誰か。
謎が真相に近づくにつれてウォルターも少しずつ壊れていきます。
その偏狂的な様子に、これは…?と考えながら観ていました。

それにしても今日は… 疲れ果てていたので、途中で意識が飛んでしまいました(^_^.)
ウォルターが悪夢を見て目覚め現実との自分との境があいまいになってくるように、
私も映画を観ながらいつ意識が飛んでいつ目覚めたか定かではなくて、微妙に不気味な感覚でした(^_^.)

ラストにむむっと思いつつも、今度は楽しく笑っているジム・キャリーも観たいなあと思った1本です。

監督:ジョエル・シューマッカー 出演:ジム・キャリー ヴァージニア・マドセン ローガン・ラーマン
2007年製作 アメリカ 原題:THE NUMBER 23
(071112)


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ナルコ [な行]

ちょっぴり不思議で楽しくて、でもちょっぴりもの悲しい気分になるコミカルな作品でした。

ギュス(ギョーム・カネ)は“ナルコレプシー”という突発的に眠りの発作を起こす病気を持っていた。
その眠りのため、子供の頃は学校で失敗し、思春期を迎えると恋に失敗し、
そして大人になると仕事で失敗してしまう。眠りには苦い思い出しかない。
そんな彼が恋に落ちて結婚した。
だが病気は治らず、無職のまま時間は過ぎていく。幸せが崩壊しようとしていた。
そんな時、彼は夢で見た奇想天外な物語をコミックで描くことを思いつく。
“人生の意義を見つけた!”と喜ぶギュスだったが、そんな彼に試練がやって来た…

びっくりするシーンで始まった~!?と思ったら、それは彼の見る世界でした(^^ゞ

突然、眠りに落ちてしまう主人公の様子をコミカルに描いた前半は面白くて楽しかったです。
何と言っても、夢の世界が凄いです。迫力満点で、戦争も宇宙もなんでもありです。
夢を楽しみ、そして夢物語の聞き手を魅了している主人公は、生き生きして楽しそうでした。

でも、結婚=生活は夢では食べていけません。病気を持つ主人公は就職したくても上手く行きません。
そして、お金のことで妻から攻め立てられる度に眠りの発作に落ちていきます。
妻は彼の人生の意義であるコミックも理解してくれません。
彼が幸せになるために選んだ結婚という道が彼の人生を蝕んでいくようで寂しかったです。
そして、試練の後に選んだ道もそれが現実だよねと思いつつ、やっぱり寂しかったです。

観終わった時はなんだか切ないなあと思いましたけど、
いつか彼がお金のためではなく、自分の楽しみためだけに
素敵なコミックを描いてくれたらなと願ってしまった1本です。

 ←なんだか解らないものを描いてしまいました(^_^.)

監督:トリスタン・オリエ ジル・ルルーシュ 出演:ギョーム・カネ ザブー・ブライトマン ブノワ・ポールヴールド
2004年製作 フランス 原題:NARCO


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ナイトミュージアム [な行]

おもちゃ箱をひっくり返したような楽しさでした~!

仕事が長続きせずに転職と転居を繰り返しているラリー(ベン・スティラー)。
離婚した妻の元にいる息子とは仲良くやっている。
でも最近は、株のトレーダーという堅い職業に就いている妻の新しい夫と比べて
転職ばかりのラリーは、息子からの信頼も薄れ始めていた。
就職センターで必死に職を探し、自然史博物館の警備の仕事を手に入れた。
早速、面接に向かうと、実は夜の警備の仕事だった。
しぶしぶ夜警についたラリーだったが、夜の博物館では予想もつかないことが起きていた…

予告編を観てワクワクした通りの面白さでした。
こうなると分かっていても、展示物たちが動き出す様子はとっても面白いです!
特に、ジオラマルームで隣り合っている西部開拓と古代ローマのミニチュアたちと
いたずら好きな猿は楽しかったです。
また、彼らの歴史や逸話を加味した展開も思っていたよりもいろいろあって、
自然史博物館へなど行ったことの無い私には、ちょっと勉強にもなりました(笑)

なぜ、ラリーが前任者たちに気に入られて後任に選ばれたのか。
それも後々分かってくるとなるほどなあと思いました。
でも、そんな期待(?)を裏切ることこそがラリーの使命です!
主演のベン・スティラーは、私はあまり得意な人ではなかったのですけれど
今回のダメパパ役は似合っていて良かったです☆

CGは日に日に進歩するのだなあと思ってしまった1本です。


(070228)


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長い散歩 [な行]

心にとても静かな余韻の残る作品でした。

安田松太郎(緒形拳)は長年病気を患っていた妻を亡くした後、
長年住んでいた家を娘に譲って、安アパートへと移ってきた。
学校の校長まで勤めあげた松太郎だったが
以前から家庭は崩壊しており、娘との仲は最悪なままだった。
静かに年金暮らしをしていた松太郎には、その家は広すぎたのだ。
彼が引越したアパートの隣の部屋には
若い母親(高岡早紀)と幼い娘(杉浦花菜)、そしてひもらしい若い男が暮らしていた。
母親は娘を幼稚園にも通わせずに放置し
自分が出かける時には食事代として小銭を投げ与えていた。
そんな様子を気にしていた松太郎は、やがて娘の足に虐待の跡を見つけてショックを受ける。
そしてある夜、叫び声をあげた娘を助けた松太郎は、そのまま娘を連れて旅に出てしまった…

親子の関係を深く考えさせられました。
松太郎は家庭でも厳格なために妻に長年の間、心労をかけてしまい
妻の死後も娘に憎まれ続けています。
そして彼は一人になって自分の人生を振り返り
自分が娘に父親らしい愛情を与えられなかったことを悔いています。
一方、隣に住む母親は、自分が虐待を受けて育てられたことで
自分の子供にも同じようにしか接することが出来ません。
本当に子供に対して愛情や関心が持てないのです。

子供に愛を与えられなかった老人と、愛を与えられずに育てられた子供が宿命のように出会い
そして青い空と白い雲の美しい景色を求めて旅に出ます。
そのなんとも不安定に見える二人の姿はとても痛々しく見えました。

でも、やがて無表情だった子供に笑顔がよみがえり
二人の間に絆が生まれる様子を見ていて、胸が熱くなりました。
例え短い間でも、愛されることを知り愛することを知った子供は
母親とは違った人生を歩むことが出来るかもしれない… そんな希望を感じました。

切ない余韻と共に
人間にとって親子の愛がどんなにかけがえの無いものかを考えさせられた1本です。


(061208)


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虹の女神 Rainbow Song [な行]

“虹の女神”というタイトルの一遍の詩を読んだような、そんな印象の作品でした。

映画制作会社で働く岸田智也(市原隼人)は、いつも上司たちに失敗を怒られている。
今日も怒られながら片付けをしていると
アメリカで起きた飛行機事故のニュースが流れてきた。
その犠牲者の中には、大学時代の友人で
映画作りが大好きだったあおい(上野樹里)の名前があった…

作品の中に、映画作りの大好きな人が大好きな映画を作りました!という雰囲気が
いっぱい詰まっていました。
全編にあおいの映画作りのシーンがいっぱい出てきます。
あおいの青春は映画と共にあったというか
映画そのものだったことが感じられました。

そんなあおいが心を揺らす恋。
でも、その相手の智也は、あおいを全くの対象外としか思っていません。
どうってことの無い人には何を言われても平気だけど
好きな人に言われると傷つく言葉はいくつもあります。
彼は無邪気にふざけている中で、あおいをひどく傷つけてしまいます。
そして、あおいは想いを胸に残したまま
映画作りの勉強のためアメリカへと旅立ってしまいました。

相手に伝えたかったけど、届かなかった想い。
あおいはその想いを
相手に受け入れられなければ壊れてしまうと思ったのでしょう。
でも、彼女がもっと大人になった時には
相手に受け止められなくても、ただ届くだけでうれしいと思える
そんな想いに変わったかも知れません。

彼女の想いが相手に届いた時、それは彼女が生きてきた証の一つになった…
そんなふうに感じた1本です。


(061122)


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日本沈没 [な行]

とにかく圧倒的な映像でした!

地震も津波も噴火もすべて、怖いくらいの迫力でせまって来ます。
日本の象徴のような建造物が次々と壊れていくのは、かなりショックですね。
日本人だったら何かを感じるような映像(桜や寺院など)を始めに映しておくなんて
ちょっとずるいなあと思いました。
あと、地震速報のニュースが妙にリアルで怖かったです(笑)

一方で“もし日本が沈没するのだったらどのような行動をとるか”という問いかけが出てきます。
登場人物たちはそれぞれに行動します。
いち早く海外へ逃げる人。
避難生活を余儀なくされるけど明るく乗り越えようとする人。
人生の思い出を大切にして、日本と運命を共にしようとする人。
ひとりでも多くの命を助けようとする人。
そして、日本の沈没を食い止めようとする人。
映画を観終わった後に、自分だったら…と我を振り返ってしまいました。

ただ、主人公の小野寺が選んだ選択は、それが正解というよりは
それが彼の運命なのだろうかとも思ってしまいました。
人間が生きていく時、究極の選択を決めるのは良心と、その人の持っている力ですから。
また科学的なこと、政治的なこと、そして感情や人の想いなどいろいろな要素がある作品なので
観終わった後に様々な想いが生まれるかもしれませんね。

“暑さを忘れる夏映画”という点では、「M:i:Ⅲ」より迫力があったなあと思った1本です。


(060715)


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ニュー・ワールド [な行]

テレンス・マリック監督の作品を初めて観ました!

イギリスからの移住船がアメリカ新大陸へ到着した。
彼らは未開地を開拓し、自分の農地を手に入れようとしていた。
移住地を決めた船長は、反逆罪として囚われの身になっていたジョン・スミス(コリン・ファレル)を
先住民との交渉役として自由の身にする。
早速、交渉のために奥地へと向かったジョン・スミスの一団だったが
先住民のポウハタン一族に囚われてしまう。
殺されそうになったジョンを寸でのところでかばったのは
王の美しい末娘ポカホンタス(クオリアンカ・キルヒャー)だった。
王の愛娘だった彼女の意思を受け、王もジョンを客として滞在させることにする。
彼女はジョンの知識や言葉に強い興味を示す。そして二人は恋に落ちたが…

何かの解説で「この監督の作品はなかなか映画館で観ることは出来ない」と
言っていたのを聞いて、観ようかなあと思ってしまいました。
可能な限り忠実に再現されたセットや衣装と、美しい光彩に映し出された自然の風景や音楽。
そこに俳優たちの迫真の演技が加わって、
その場にタイムトリップしたような不思議な感覚になる映画でした。

イギリスからの開拓者たちにより、自然と精霊の尊い文化が滅ぼされてしまったという歴史。
そんな中で懸命に愛した人に見捨てられてしまった喪失感と
その後、全く違う文化の中で生きなくてはならなかったポカホンタスの苦しみ。
一人たたずむ彼女を愛しく思ったイギリス貴族の慎ましやかな愛。
これらがテレンス・マリック監督の解釈で映像化するとこうなるのか…と思いました。

全編を通してポカホンタスを中心に描かれていたので、想像していたよりも観やすかったです。
また、まるで環境音楽&映像のように、鳥の鳴き声、木々のささやき、川のせせらぎなどが
ふんだんに登場して、とっても心地よかったです。
そして、哀しい歴史をこれだけ深くて静かな感情に包んで作り上げたのはさすがでした。

観終わった後、これは一言では語れないなあと思った1本です。

監督: テレンス・マリック 出演: コリン・ファレル クオリアンカ・キルヒャー クリスチャン・ベイル
2005年製作 アメリカ 原題: THE NEW WORLD
(060426)


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